コピアポ川湿地

緑の植物が一面に生えるコピアポ川

カルデラ市街からプエルト・ビエホに向かう国道C-302号線を南に約35km下った場所に位置します。

このエリアを特徴づけているのはなんといってもコピアポ川の存在です。現在では水はほぼ枯れていますが、河口の地下では水分がしみ出しており、付近は広く湿地となっています。海に近く、砂丘に阻まれているため、川の水は海水と混ざり合い、塩分の高い土壌をうみだします。この地域に暮らす植物は、こうした環境に適応した種です(Sarocornia fruticosa、Distichlis spicata、Typha angustifolia)。川の水が北へ南へと流れるとその影響も広がり、植生にも変化が現れて、他のエリアでよく見られるような植物がここでも見られるようになり、「砂漠の花畑」現象の折にはここでも広い範囲で開花が見られます。ここで開花する花々は、Cristaria glaucophylla、Oenothera coquimebensis、Senecio sp, Calandrinia sp.などです。

この湿地では、この地よりも南部の川で育つ植物と、乾燥地帯で特に見られる植物とが混ざり合って生息しています。さらに、様々な生物が繁殖する水源地にもなっていて、ここで暮らす生物の多くが種の危機にあるため、 生物多様性の維持に重要な役割を果たしています。


Río Copiapó

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Contreras.M,Cea Villablanca.A & Marambio-Alfaro.Y(2014).Flores de la comuna de Caldera,Región de Atacama.